融資返済能力を知る

融資を申し込む前に自社の返済能力を知っておけば、金融機関との融資の交渉がしやすくなります。どれくらいの借入金なら返済が可能かということは、融資のための必要書類を作成する段階でおおよそ判断できると思いますが、次の2つの指標を使えば、より的確に判断することが可能です。それは、「有利子負債対キャッシュフロー倍率」と「借入依存度」です。

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有利子負債対キャッシュフロー倍率とは、有利子負債をキャッシュフロー(税引後利益と減価償却費の合計)で割った倍率という意味です。言い換えれば、負債額が1年間に返済に回せる現金の何倍になるかということです。この倍率は、次の計算式で求められます。

有利子負債対キャッシュフロー倍率

=(借入金+手形割引残高+社債)÷(税引後利益+減価償却費)

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中小企業の場合、この倍率が最大でも20倍以内となるように借入金の額を抑えるべきとされています。また、有利子負債の額から担保の時価を差し引いて、無担保借入金だけで計算した場合は、10倍が限度とされています。

次に、借入依存度とは、総資本(資本と負債の合計)に占める借入金の割合のことです。この割合が50パーセント以下となるよう、借入金の額を抑えるべきとされています。借入依存度は、次の計算式によって求められます。

借入依存度=(短期借入金+長期借入金+割引手形)÷(資本+負債)

ただし、これらの指標はあくまでもひとつの目安に過ぎず、その値をオーバーしているからといって、絶対に融資が受けられないというわけではありません。しかし、金融機関の方でも同じ指標を参考にして融資の可否を検討するでしょうから、借り手の側としても、この指標に基づいて融資希望額を考えておいた方が良いかもしれません。

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