信金・信組融資
融資の受けやすさや安全性という点で、信用金庫と信用協同組合の融資は中小企業にとってもっとも利用しやすい融資です。
スポンサードリンク
信用金庫の場合、地域で集めた資金を地域の中小企業や個人に融資することにより、地域社会・地域経済の発展に寄与することを目的として設立された非営利組織であり、営利目的の銀行とは一線を画して、「信用金庫法」に基づいた経営がなされています。たとえば、信用金庫は営業地域が限定されており、その出資者(会員と呼ばれる)の資格も、営業地域内に事業所を持つ中小企業や住所・勤務先のある個人に限定されています。したがって、短期的な投資収益を追求する機関投資家などが経営に介入することは困難であり、地域の中小企業の健全な発展と地域経済の振興を目的とした公共性の高い長期的な経営が可能となっています。融資先についても同様に制限があり、融資を受けることのできる企業は、信用金庫の出資者であること、事業規模が従業員300人以下・資本金9億円以下であることなどが定められています。ただし、融資を受けた企業が成長してこの制限を超えてしまった場合でも、通常は一定期間内に限って融資を継続することが認められています。信用協同組合の場合も、基本的に信用金庫と同様です。たたし、組合員の資格についてより限定的な条件がつけられており、それらは組合によって異なります。
スポンサードリンク
このような信金・信組の融資は、中小企業をほとんど財務内容だけで評価する銀行と違い、事業内容や技術力などを精査し、企業の格付けや決算書などの評価基準にとらわれずに評価してもらえるというメリットがあります。また、借り手側の希望に即した親身のアドバイスが受けられるというメリットもあります。ただし、銀行と比較して金利が高いことや、原則として会員・組合員でなければ融資が受けられず、そのため非会員・組合員が融資を受けようとする場合は出資金が必要になるなどのデメリットがあります。
スポンサードリンク
サイト内関連記事